第9回 現場目線のモノづくりとは?(株式会社NBS 佐藤専務)

第9回 現場目線のモノづくりとは?

第9回 現場目線のモノづくりとは?

株式会社NBS 専務取締役 佐藤 文美

Guest

佐藤 文美
HUMI SAITOU

【役職】
株式会社NBS 専務取締役
営業本部長/開発責任者/脱毛マイスター講師/ 商品開発プランナー/プロエス
テティシャン
【経歴】
新卒入社後、サロン経験を経て営業・インストラクターとして全国約1,500店
舗以上のサロン様に脱毛機販売・フェイシャルメニュー導入などを行い「営
業成約率68%」を達成。
又、その傍らインストラクター部門立ち上げや人材教育、メソッド開発も行
う。
現在は、専務取締役として現場経験を活かした「現場目線でのものづくり」
を多種多様に尽力。業務用・家庭用機器、化粧品問わず企画から開発、販売
戦略まで全てを手掛ける。手がけた家庭用機器は1年足らずで累計4万台以上
を突破。そのノウハウを活かしサロン様のOEMやODM事業も手掛ける。
サロン売上=「現場目線での使いやすさ」+「高効果」+「安全性」+「成
功ノウハウ」と考え、この点に徹底した戦略を次々と実行。中でも、顧客満
足度向上の為立ち上げた“カスタマーサイト”は新規開業オーナーの強い味方と
なり営業部全体成約率を160%UPに導く。
これらの新たな戦略を元に会社売上業績は去年対比200%UPを達成。
その他、海外支社の立ち上げも務め、現地の著名人や女優の方々へ日本式の
施術の提供。JAPANクオリティのサロンサービス講習を海外でも実施。
【実績】
・脱毛マイスター制度
・サロンサポート、インストラクター、カスタマーサイト設立
・エステサロン・美容室・理容室等の新規開業支援
・ミネラルクリアトリートメントのメソッド開発
・サロン運営コンサルティング
・OEM、ODM商品プロデュース など

直里:今日は宜しくお願いします。

佐藤:よろしくお願いいたします。枕、気になっていました!私、右の頸椎を痛めた際に、痺れと運動機能障害が残ってしまい、枕は毎日の疲れと体調に合わせて3、4個使い分けたり、体調に合わせてタオルをくるくる巻いたり、ブランケットを丸めて使ってみたり…としているので、何か良い枕があれば!と思っています。本日は色々ご教示いただきたいです。

 

直里:是非、是非。

 

佐藤:私、高さのある枕は首が痛くなるので相性が悪く、やわらかくてくたっとした低い枕が好きです(笑)使うときは必ず肩から入れないと嫌ですね。首だけ持ち上がると首が痛くなるので。

 

直里:欧米式ではないですが、クッションをいっぱい置いて斜めにして寝た方がいいかもしれませんね。

 

佐藤:そうです、そんな感じのことも試しています。

 

直里:結局寝てしまうと、重力がかかるので、ある程度斜めに寝た方が首の負荷が少なくなると思いますよ。

 

佐藤:そうですね、なるほど。

直里:早速ですが、このご時世ではエステさんに来店されるお客様は少ないのではないですか?

 

佐藤:昨年の4月、5月は、どのサロン様も「この先大丈夫かな、、」とご不安な声が多くありました。弊社(株式会社NBS)は、全国展開されている大手サロン様から個人サロン様まで多様なサロン様とお取引をさせていただいておりますが、一時はワンゲスト制のお店形態のみほぼ影響を受けていない印象でした。ですが、自粛期間中にじぶん時間が増えた中で美容時間にあてる方が多く、結果、需要が高まり、事業拡大や新規開業、店舗を増やされるサロン様も多く、現在はかなり忙しくさせていただいております。ありがたい限りですが、この忙しさを今だけとしないよう美容市場全体を盛り上げていかなければなりません。

 

直里:それは、単に個人サロンさんが増えてきたってことですか?

 

佐藤:はい、ただそれだけではなく、美容(特に脱毛)自体がかなり浸透してきたということですね。以前の「時間とお金に余裕のある方やコンプレックスを抱えた方が利用するもの」という印象から、「当然やるもの」という印象に変化した方が増え、浸透してきたのだと思います。この背景には、SNSの普及で“自分を魅せる”ということを一般の方も意識されるようになり、美意識が高くなったことも大きいかと思います。また、コロナ禍の中で、自分時間が増え、自宅での過ごし方の中で美容を意識される方が増えていますね。これにより美容人口が増えたのだと思っています。

 

直里:御社で販売している美容機器は、個人向けの商品もあるのですか?

 

佐藤:あります。どのような商品でも最終手に取る(サービスを受ける)方はエンドユーザーの方ですので、「効果」と「使いやすさ」にはかなりこだわって開発をしています。実感しやすく且つ使用方法が難しくないアイテムを作るようにいつも心がけています。

昨年は業務用ノウハウを盛り込んだ弊社ならではの家庭用脱毛器(光総合美容機器BiiToⅡビートツー)を夏にリリースしました。

 

直里:エステって、よくわからないのですが、脱毛、痩せる、あと何があるのですか?(笑)

 

佐藤:フェイシャル(美顔)やリラクセーションなどもあります。最近では、脳洗浄、脳デドックスと言われる、ヘッドスパや頭皮ケアも人気がでてきていますね。

直里:御社は初めから美容メーカーとして、スタートしたのですか?

 

佐藤:弊社はエステからスタートしました。1店舗の脱毛サロンを約20年以上前にスタートさせ、今でもグループ会社で展開しています。当時の代表が「いずれみんながやる時代が来るだろう」と。その当時、全身脱毛は何百万、脇だけでも何十万の時代に「手に取りやすい価格を実現したい」という思いから始まりました。当時は海外から機械を入れてスタートしましたが、売上は上がっても機械メンテナンスや不良でコストが嵩み、数千円でお客様に提供していては利益率が…という状態でした。
原因は機械で、故障するとメンテナンスを海外に出さなければならず、輸送費だけでも大変でした。これでは時間もお金もかかってしまうということで、国内で製造出来る所を探しましたが当時は納得できる所が無く、であれば「無いなら作ろう!」とスタートしたのがNBSのきっかけで、総合美容機器メーカーとしての現在に至ります。

 

直里:脱毛の市場を開拓したのですね。

 

 

佐藤:私は新卒入社しエステテシャンからスタートしたため、現場で脱毛のお手入れをしていて、当時多くのお客様にお手入れさせていただく中で、「産毛になっていくほど、抜け落ちが悪いな…」と感じたり、(脱毛は毛周期があるので)10回、20回と通っていただくのですが、最後の方になると「以前より抜け落ちがわかりにくい」というご意見もありました。当時は不甲斐なさみたいなものを私自身感じることもありましたね。

本当に良いもの、結果の出る「本物を作りたい」と強く思い、機械の開発において、現場の声を反映させるよう努め、作っては実店舗で使い、問題点のブラッシュアップを繰り返しました。現場目線でのモノづくりをすることが当社のこだわりであり、最も大切にしている部分です。

 

佐藤:ところで私、腕の毛穴が見えないと思いませんか?

 

直里:あら、本当だ!(笑)

佐藤:良かったら触ってみてください。

 

直里:いいですか、触って・・・。うわ、すごい(笑)

 

佐藤:毛が無いだけでなく、毛穴まで見えないじゃないですか?!産毛って、日光で透けて見えてしまうと思いますが、今見えていませんよね?!どうしてもマネキン肌になりたくて。(笑)弊社の脱毛機はTHR方式という特徴を持っているのですが、脱毛だけでなく美肌まで叶える光なのです!

私の場合、実際に当時お客様としてサロンを利用していたこともあり、お客様を経て、エステシャンとなり、その後、営業、インストラクターを経て、各部署や海外支社の立ち上げを行い、加えて現在は人材育成、商品開発などもしておりますが、何を行うにしても原点は現場からスタートした「お客様目線」の点にあります。現場含め多様な経験させていただいたことを生かすことしか自分にはないと思っています。

 

直里:現場を経験してやっているのは大きいですよね。

 

佐藤:それしかなかったんですよね。新卒で入社し、当初は「経営のプロでも美容のプロでもないがエステサロンの経営者様に内容の濃いご提案をしなければならない」と思う中で、自身も肌トラブルが多くコンプレックスもあり、あちこちエステ通いをしていましたので、“お客様目線を伝えることを武器にするしかない!”と思い、とにかくサロン様のお客様を知ることから始め、サロン様目線を理解しようと努めてきました。

 

直里:脱毛って、基本的にはレーザーを使うんですよね?

 

佐藤:レーザーではなく、光ですね。光は色素に反応します。小学生の時、理科の実験で太陽光を虫眼鏡で集めて、黒い画用紙に当てて、燃やす実験をしたと思うのですが、原理はそれです。光を毛の色素に反応させることで、毛に栄養を託している根っこの部分(毛乳頭)に熱を届け固めます。栄養がもらえなくなり、毛が自然に抜けていきます。1週間から10日後ぐらいに抜け落ちが分かりますね。

 

直里:抜け落ちていく感じなのですね。

 

佐藤:お洋服を着たり、お風呂で体を洗ったりしているときに、スルスルっと知らない間に抜けていく感じですね。繰り返すことで自己処理いらずの美肌に。私はもう5,6年以上全くお手入れしていないです。(笑)

 

直里:そうなのですか?先程の産毛がまた生えてくるというのは、別のものがまた生まれるということですか?

 

佐藤:そうなんですよ。0.00何ミリの近さから生えてくるので、全然違う1本ですが、肉眼では同じように見えるのです。

弊社の機械は、赤外線領域を増やしていて、お肌の中に浸透してから熱が中で広がるので、安全性が高く、より幅広い周期の毛(成長期、退行期に近いぎりぎりの成長期であったり、休止期から成長期になりかけている毛)に反応しますので、通常の脱毛回数より格段に少ない回数で済みます。

 

直里:よく脱毛して肌トラブルになったりするのは、焼けちゃってってことですか?

 

佐藤:過剰に高い出力で照射してしまったり、色素の濃い部分に照射してしまうと熱を伝えすぎてしまいます。

弊社の脱毛機は、照射面自体が-15度以上冷えるようになっています。冷やしながら照射することで痛みや肌トラブルを大幅に軽減することができますので、ドクターからもお墨付きをいただいておりますし、冷却により痛みも感じません。

 

直里:家庭用の脱毛器も販売好調とお聞きしましたが?

 

佐藤:はい、業務用のノウハウを生かして作ったのが、こちらの家庭用脱毛器「光総合美容器BiiToⅡ(ビートツー)」です。コロナ禍において、美容人口がありがたいことに増えたのですが、「業務用の家庭用バージョンなんて出されたら、サロンに行く人が減って、お店に人が来なくなるのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちの思いは異なり、手軽に脱毛してもらうことによって、美容をより身近なものとし、美容ライト層の拡大につなげ、「エステに行ってみようかな」と思っていただければ、サロン来店へのハードルが下がると思っています。

 

先程、この1本毛の話をしましたが、気になる1本の毛だけの脱毛施術はなく、部位毎の施術がほとんどですので、「残りの1本が気にはなるけど、もういいかな」というお客様もいらっしゃり、、、

直里:そんな時に、家庭用で使ってもらえればってことですね?

 

佐藤:そうなんです、「残毛処理で使えますよ」とお店で買っていただけることで、また自己処理に戻ってしまう可能性のあるお客様の美肌を保つことになり、

売上げは勿論、お客様とのその後のコミュニケーションにも役立つと思います。

 

直里:今、思ったのですが、男性はあまり脱毛に行かないじゃないですか?

もし、家に家庭用の脱毛器があって、ちょっと遊びでやってみようか?って、やってみて良かったら、お店に行ってみようかと思いますよね。僕はあまり毛深くないのですが。(笑)

佐藤:そうですよね、ちょっとハードルが下がりますよね。弊社の業務用脱毛機の“CLEAR/SP-ef#(クリアーエスピーエフシャープ)”には、レディース、メンズ、ジュニアモードが搭載されており、メンズはさらにヒゲモード、ボディモードもあります。弊社だけの独自システムの専用モードです。

 

直里:やっぱり男性の方が濃いのですか?

 

佐藤:男性のヒゲは、毛質も濃く、太く、毛量も多く、毛周期も他部位と異なるので別格なのですよね!

 

直里:ひげは、毎日剃るのが面倒なので、やってもらうのも良いかもしれませんね。(笑)

 

直里:ところで、話は変わりますが、普段どんな感じで休まれているのですか?ベッドですか?

 

佐藤:私はベッド派です。

 

直里:何かこだわりとかありますか?

 

佐藤:トゥルースリーパーで寝ています。(笑)

 

直里:どうしてそれを敷いて使おうかと思ったのですか?(笑)

 

佐藤:首の治療で通院している際に先生から勧められたので。(笑)

 

直里:使ってみてどうですか?

 

佐藤:気持ちよくて、とろける感じがします。

 

直里:さすが売れているだけありますね。枕は何をお使いですか?

 

佐藤:オーダーメイドの枕と無印良品かどこかの枕と百貨店で買った枕の3個を使い分けています。でも、1番はブランケットをくるくるして、タオルを敷いて寝ています。(笑)

 

直里:いつも横向きと仰向けとどちらで寝ますか?

 

佐藤:仰向けですね。

 

直里:寝返りはしやすいですか?

 

佐藤:気づくと横向きが多いです。左が下になるように寝ていることが多いので。朝起きる時には仰向けに戻っているようです。

 

直里:起きた時に、枕はだいたい頭の下にありますか?

 

佐藤:あります、あります。

 

直里:じゃあ、枕は合っていますね。

 

佐藤:合っていますか?

 

直里:枕が合っていないと、どこかに取り払うか、身体が枕から逃げていきます。(笑)

 

佐藤:そうですよね、嫌だと体が拒否反応しますよね。

 

直里:では、朝起きて、首が痛いとか今はないのですね?

 

佐藤:ありますね!(笑)首痛い…と思って、起きる時はあります。

 

直里:あるんだ。(笑)やっぱり仰向けが辛いのだと思います。横向きで寝た方が良いかもしれませんね。

 

佐藤:横を向くと、顔が歪んでたるみそうじゃないですか? なので、上を向いて寝たいなと思っていました・・・(笑)

 

直里:仰向けで寝ているのは、日本人ぐらいなのですよ。海外の映画やドラマではみんな横向きで眠っているでしょ?

 

佐藤:言われてみれば、そうですね。

 

直里:あと、睡眠時間はどのくらいとれていますか?

 

佐藤:本当は8時間くらい寝たいのですが・・・でも、ここ1、2週間は3,4時間しか眠れていませんね(笑) 仕事が始まると、時間を忘れてしまって、お風呂でも気づくとうっかり3時間くらい経っています。(笑)

 

直里:それはいろいろ考えていて?

 

佐藤:お風呂で本当に仕事しています。携帯やiPadなどを持ち込んで。(笑)

 

直里:それは、すごいな。(笑)

 

直里:佐藤専務の、理想の睡眠とは何ですか?

 

佐藤:理想の睡眠ですか?真っ暗の中で眠りたいですね。(笑)

でも私、寝つきはいいのですよ。寝よう!と思うとスーッと眠れてしまうので。ぐずぐずして眠れないなどはないですね。

 

直里:起きるのもパッと、起きられます?

佐藤:はい。毎日アラームをかけていますが、鳥のさえずりが、段々大きくなるようなアラームなのですが、最初のピヨピヨが鳴った位で、パッと目が覚めます。(笑)

体内リズムは割とちゃんとしていると思っています。だから、起きたくないとか、起きられないとかは全くないですね。

 

直里:私も、目覚ましの音が鳴る前のカチッで、止めています。このご時世なので、毎日布団に入る時間が早くなって(笑)毎日、3時か4時には目が覚めています。(笑)

 

■ まとめ

若くして、お客さまの立場から専務取締役とは一見シンデレラストーリーのようですが、

数々の経験と現場を踏まれてきた人にしかできない重責を任されているのがわかりました。

本日は、お忙しいところ、ありがとうございました。