睡眠のしくみ 2021.08.06

睡眠中に汗をかくのは、睡眠時の環境温度にも影響しますが、一晩に牛乳瓶1本、200ml程度の汗をかくと言われています。特に夏場は環境温度を調整せずに寝てしまうと寝汗の量が増え、熱中症などの症状を引き起こしやすくなるので気をつけましょう。

そもそも、睡眠時に汗をかきやすいのはなぜなのか、普通に身体を動かしている日中に汗をかくのはわかりますが、朝に目が覚めたら汗でぐっしょり、なんてことありませんか?室温の影響のほかにも、睡眠中の発汗には眠りの深さが影響しているようです。

 「夜間の睡眠では、その初期に眠りが深くなるときにとくに多量の汗をかくことが多く、睡眠の経過とともに次第に汗が減る傾向にあります。夜間睡眠では一晩のうちに4~5回、ほぼ90分周の周期で眠りが深くなったり、浅くなったりしますが、初めの頃の周期では眠りが深さに並行して汗の量が増減しますが、周期を繰り返すにつれてだんだんと汗が減り、またその量と睡眠の深さの関係が乱れることが多くなってきます。」

*愛知医科大学名誉教授 小川徳雄先生 日本睡眠環境学会発行「そめいゆ」20号(2020年3月31日発刊)P16より引用

このように、睡眠サイクルが発汗に大きく影響しているようです。
また、朝方など、レム睡眠中の覚醒時は夢を見やすい状態になります。
その際に、夢の中で興奮状態に陥り、発汗が一時的に促されることもあります。
ハッと目が覚めて、朝起きたら汗びっしょりなんてケースはこちらに当てはまるのかもしれません。

いずれにしても、寝ている間は発汗を促しますので、適正な寝室環境とリラックスした状態で入眠することがとても重要ですので、夏場に使う寝具には吸湿性、透湿性、放湿性の高いものが良いでしょう。