第5回 睡眠と頭皮と髪(エス・ハート・エス株式会社 木下社長)
株式会社エス・ハート・エス
代表取締役 木下 恵
株式会社エス・ハート・エス
代表取締役 木下 恵
【プロフィール】
株式会社エス・ハート・エス 代表取締役
「我々の提供する製品やサービスを通して、誰もが笑顔で、颯爽に生きる社会創りに貢献する。」を経営理念に発毛促進ブラシ「スカルプブラシ」を開発。
「ブラシでするシャンプーを世界の文化に」を事業目的として、日本のみならず欧州、米国、ロシア、アジア各国に代理店を設け、ハリウッドをはじめ海外のセレブたちにも愛用されています。
木下社長の睡眠についてお聞かせください・
■ 普段、睡眠時間はどの程度ですか?
木下:僕は3時間か4時間ですね。
直里:ショートスリーパーなのですね。
木下:はい、本当はもっと眠りたいのですけどね。(笑)
■寝具はどのようなものを使われていますか?
木下:アメリカでは有名なベッドですけど、何だったかな、そう、サータ、そんな名前でした。そのベッドと一緒に枕も買ったので、今はそれを使っています。枕は高さとか、やわらかさとか、何が自分に合うのかわからなくて困っています。昔は、そば殻とかでしたが大人になってからいろいろ試して、やわらかすぎても嫌だし、肩がこるとか、腕に挟んで寝むってしまったり、これっていうものが本当に無くて。ちょうど枕は変えようかなと思っていたところなのです。(笑)
直里:それはそれは、合うものがあれば・・・。(笑)
木下:冗談抜きで、枕を変えようか悩んでいます。ちょうど引っ越したのが最近で、その時に寝具も新調しました。
直里:それでは今使っている枕がよろしくないとの事ですよね?
木下:そう、ちゃんとベッドに寝転んで、これくらいの高さがいいですよ、って勧められて買ったのですが、僕にはちょっと低いようです。
直里:それは仰向けになって、試して言われたのですか?
木下:そうですね、仰向けで寝てみて薦められましたね。
直里:仰向けで低いか・・・。因みにどんな枕ですか?
木下:まぁ、低反発な感じの枕です。ベッドと同じメーカーだったと思います。
低反発系のウレタンかな。あまりクッション性がなくて、結構やわらかい枕です。
直里:結構寝返りはされますか?
木下:多分しているでしょうね。
直里:朝、起きた時に枕は頭の下にちゃんとありますか?
木下:起きた時に、あります!
直里:じゃぁ、まだいい方ですよ。本当に枕が合わない方だったら頭の下には無くなっていますから。
木下:もういらないって、感じですね。(笑)ただ、だいたい気がつくと枕の間に手を挟んで寝ていますね。
直里:手を挟むのは横を向きながらですよね?仰向けでもですか?
木下:仰向けでも、横向きでも挟んでいる時はあります。
直里:うーん、そうなのですね。でもお見受けするに、そんなに枕が高くなくてもよさそうな感じですけど。
木下:あまり、体がごっつい感じでもないと思うのですけど。
直里:もしかしたら、首のところだけ下がってしまっているのかもしれませんね。だから高さが足りなくて手を挟みたくなってしまうのではないかと思います。
ウレタンだと首のところに一番荷重がかかるので、そこが下がるのが嫌でそうするのかもしれませんね。
木下:なるほど。そうかもしれません。
直里:うちにも良い枕がありますので是非! (笑)
木下:それを待っていました。(笑)
直里:うちだと、枕を作るときのコンセプトとして首の部分が落ちてしまうと、顎を引くような姿勢になるので、息苦しく感じたり、眠りづらくなるので、基本は少し顎を上げてあげて気道を開いてあげたり、女性なら首のしわがつかないようにすることを考えて枕を設計しています。
頚部を少し上げて、頭部を落としてあげれば、そんなに高さをいらないのです。だいたい頭を乗せると頸部の隙間はだいたい3㎝とか、男性で5㎝とか言われているのですが、実際には、荷重かかったところが5㎝もあったらかなり高いです。僕なんかだいたい3㎝くらいで寝ています。
木下:僕は子供のころから高い枕を使っていたかもしれませんね。5㎝とかではなく、もう少し高かったような気がします。
直里:昔はそんな低い枕自体無かったですから。(笑)
当時は首から支える発想がなかったので、昔のそば殻枕って、小さかったじゃないですか。ただ頭を乗せるだけが枕だったので。海外から枕が入ってくるようになると、体の隙間を埋めるものとしてサイズも大きくなって。でも実際寝ている枕も63㎝×43㎝とか、70㎝×50cmとか大きい枕もありますが、本来、肩から乗せて使うのを頭だけ乗せて使うから、頭は23cm程度しかないのに43㎝もあれば使いきれてないですね。皆さん、お店でも使い方を正しく教えてもらえてないから、間違った使い方をしている方が結構いらっしゃいます。
木下:なるほど。
横を向いた時に当然肩幅がある分だけ、高さが欲しい気がするのですけど。横向きになって本を読んだりしてそのまま寝てしまうのですが、今の枕はやわらかくて、しんどい。肩が食い込んでくるような感じで寝にくい。それもあって、もう少し高い枕にしようかなと思っていました。
直里:単純に横向き主導で高さを合わせてしまうと、仰向けの時に高すぎてしまって横向きに移行するときによじ登る感じになるので良くないです。けっこう皆さん、肩幅で10何センチないとなど言いますが、実際は垂直ではなく肩を丸めて寝ていますので、ほんの1cm、2㎝高さがあればいいのです、見栄えの安心感で高く作った枕に手を出してしまい、首が痛いとかなんだとか始まってしまうのです。そういう意味でも枕は、本当に難しいです!
■眠れないときの秘策は何かありますか?
木下:そうですね、何か考え事があるときは別ですけど、大概、読書をすると眠れるので、僕はいつも枕元には本を置いていますね。
■お名刺にもある「ブラシでシャンプーする世界を文化に」のコンセプトをお聞かせください。
木下:もともと、エス・ハート・エスと言う会社の社名の由来と言うのがSmile Heart Storyと社員と話し合って、僕たちが一番喜びとする、嬉しく思える瞬間は何だろうと考えた時に、人が喜んでくれて、助かったと、うちの商品を使って思ってもらえることが一番うれしい。その笑顔を僕らの喜びにしようとのことで、エス・ハート・エスと名付けました。颯爽と目的をもって生きて行ってもらえるようなお手伝いをしたい。その方のそばに商品を置いてもらえればうれしいなと思います。
直里:ホームページを拝見させていただいて、お客さんが喜ぶものを提供したいと書いてあって、それってものづくりするのに当たり前のことであって、当たり前のことをきちんと言葉として書いているって、凄いなと。私は、照れてしまって言えないのです。(笑) 改めて思い直させていただきました。
木下:いや、照れくさいですよ。でも、慣れました。(笑)
直里:今日、絶対質問しようと思ったのが、ブラシとの出会いはどんな経緯だったのかお聞きしたくて。
木下:うちの本社が大阪の毎日新聞の本社のビルの中にあって、毎日新聞の関係の方でサラリーマン時代からの知り合いから自分でブラシを作った方がいるのだけど商品化に向けて相談乗ってくれないかと言われて。その方が、髪の悩み、皮膚の悩みの解決のためだけに商品を作られていただのが原型で、僕らはその可能性を広げていって、薄毛とかの悩みだけではなく、女性にも非常に役立つことを発見していったというのが今の流れです。
その方は髪の毛が細くて、ウェーブがかかっていて、色も薄くて、生まれつき、皮膚が弱かったのですね。髪を染める時の染料が皮膚に付着して、それを落とすために普通のブラシを使うと皮膚を傷つけたり、膿んだりするので、オーダーメイドで高いお金をかけて毛先の柔らかいブラシを自分なりに作っていたようです。
直里:いただいたブラシを使わせていただき、頭皮が柔らかくなった感じがするし、妻は髪の毛の通りが良くなって、ツヤツヤしてきたと言うし、本当に不思議です。
木下:ブラシそのものは、動物の骨に動物の毛を結び着けてブラシとして使われ始めた道具であり、身近で歴史があります。歯ブラシを含めていろいろな道具がありますけど、頭皮に関する道具は非常に少ない。非常に汗をかく部位でもあり、新陳代謝も激しく、髪の毛を月に1cmも伸ばさなくてはいけないので、大変な細胞分裂を繰り返している部位です。心臓からは一番高いところにあって、血圧は低い。そんな大変なところにブラシを使ってマッサージします。
髪の毛はこすると傷めますが、普通、シャンプーの時は指でゴリゴリ擦っていますよね。さらに濡れてキューティクルが弱くなったところを毎日擦った上にトリートメントなどでコーティングしています。僕らは髪の毛を擦らずに、頭皮を洗うということをコンセプトにしています。毛穴の汚れは酸化油が出てきますので、それを洗って落としてしまう、臭いの問題にもなりますので。ただ、落とすときに髪はこすらない。髪の毛はきれいになり、血行がよくなり、リンパも流れます。そのあとに、髪につけたいトリートメントを毛先、隅々までブラシのピンで持っていくのです。明らかに手でやるのと比べると、道具を使った方がいいです。
直里:妻が使ってすぐ、翌日の朝に「何これ?」って言ってきました。(笑)
何も説明しないで渡したのですよ、シャンプーするときに使ってみてと言って。(笑)
木下:ピンの数は普通のヘアブラシに比べて、2倍、3倍ピンの数が多いので髪の毛が絡むのではないか、ピンが密集しているので、硬いのではないかなと最初は印象を持たれるようです。
直里:確かに毛の絡まりもないし、抜け毛が少ないです。
痛くないですよ。獣毛のブラシのようにチクチクしないし、自分の通っている美容師さんにも話してしまいました。(笑)
木下:むしろ絡まっている髪も解せるブラシです。
発売から18、19年ほどたちますが、最初は8000円の高いブラシでこれは苦戦しそうだと思いましたが、僕はプロフェッショナルの方に認めてもらえれば良いと思って、ヘアサロンの方々に使ってもらったところ、僕らが思ってもみなかった付加価値、艶がでるとか、皮膚にすごい弾力が生まれたとか、抜け毛が減ったとか、いろいろなお声を頂いて、シャンプーも残留しない、ヘアカラーも綺麗に流せる、かゆみが減ったとか、どんどんお客様に教えていただいて。それですごい価値があるのだなと気づかされました。それがわかると同時位に、凄く売れ始めました。
直里:海外のセレブの方々も、沢山使っていますものね。
■睡眠と頭皮や髪の毛の関係はありますか?
木下:肌荒れとかは睡眠時間をしっかり取った方がいいのはわかっていて、ただ、僕自身がしっかり、長く眠れていないのでその辺が気がかりなのです。(笑)
一般的には、頭皮を解してあげると良く眠れるとか、ヘッドスパなんかがそうなのですが、オキシトシンとかセラトニンとかのホルモンが出ているのだろうなとは思いますね。リラックスしたり筋肉をほぐすことが大切だと思います。頭皮には筋肉はありませんが、ブラッシングなんかは効果的です、耳の後ろとかは後頭部の脇の筋肉をブラシで洗いながらマッサージをするといいかもしれませんね。
直里:なるほど。
■社長の理想の睡眠とは?
木下:気が付いたら7時間ぐらいぐっすり眠れていたらいいのかなと。(笑)
楽しい夢でも見て、ある程度長時間眠れたらいいのかと思いますけど、
でも、僕はだいたい3時間半とかで目が覚めてしまうので。(笑)
直里:早くに寝ても、そうなのですか?
木下:何時に寝てもそんなもんです。
体が動けるようになったら、もう起きたいって感じです。
理想の睡眠があったら、是非教えてもらいたいですね。(笑)
直里:勉強してきます!
本日は、お忙しいところありがとうございました。
ショートスリーパーの木下社長ですが、目覚めとともに活動されるアクティブな部分と、一つの商品を突き詰める信念は、とても勉強になりました。
このブラシを使い続けて、私の頭皮もどうなるのか、乞うご期待!