睡眠のしくみ
睡眠のしくみ 2020.01.24

人はなぜ寝るのか?

朝起きて夜寝る、当たり前のことだけど何故人は睡眠を取る必要があるのか疑問に思った事はありませんか?今回はそんな当たり前の寝る理由に関してわかりやすく解説します。

人間が眠る理由は以下の3つが大きな理由です。

  1. 人間の神経系機能の維持
  2. 損傷箇所の修復
  3. ホルモンの分泌や体内時計の調整

最近の研究では脳機能を維持するためには睡眠が不可欠という事が判明しました。具体的には脳の記憶を睡眠中に整理し、長期記憶を司る海馬の働きを良くすることです。他にも、良質な睡眠によって、シナプス(神経細胞間の結合部)同士のつながりを強固にし、重要な情報をいち早く取り出せるように選択をしているという説も出てきています。一日過ごした全ての記憶を同じ様に覚えていては、人間の体の機能に支障が出るため必要な情報を整理しているのです。

人間は活動している時、体の中では中枢神経では交感神経が優位になり、体の中で多くのエネルギーを生み出しています。活動によって出てくるのが、老廃物や体の組織の修復が必要になります。人間の体は多くの物質を代謝によって生み出し、結果有害な老廃物が発生します。その老廃物を代謝して無毒にするには、活動していない時間が必要なのです。具体的には、睡眠を取っている間に、人間の活動に使われる栄養分が眠っている間では、細胞分裂の促進や組織の修復に使用されます。

人間は寝ている間に多くのホルモンが分泌されます。眠ることで、分泌されるホルモンがあります。代表的なのは成長ホルモン、寝る子は育つと言われますが、これは成長ホルモンの分泌が深い睡眠の時に分泌されるためです。他にも、女性ホルモンのエストロゲンも分泌されます。分泌されたホルモンによって、人間の体の細胞分裂やコラーゲンの生成を促進する事が知られています。

人間が寝るのは体内時計を維持するだけではなくて、覚醒中に活動した人間の体の損傷の修復や老廃物の分解と言った働きを持っています。十分な睡眠時間は、活動した人間の生理的な疲労を解消し、元気にする効果があるのです。